流れる。



『職業外伝(秋山 真志)』



飴細工師、見世物小屋、俗曲師、幇間、えとせとらえとせとら。絶滅寸前の職業に就き、今なお収入を得ている人々のルポルタージュ。



「天職」って何なんだろう。この本を読む限り、どうやら、好きか嫌いかという尺度では量れないもののようなんですが。筆者もあとがきで書いているけれど、つまりは、文字通り"天から否応なしに与えられてしまった職業"ということなんでしょうか。



流れ流れて「天職」に流れ着いた人もいれば、自ら「天職」引き寄せる人もいる。人生が天職を創るのでしょうか。天職が人生を創るのでしょうか。流れ流れもせず、引き寄せることもせず、私は一体全体、何をやっているのでしょうか。



筆者のルポには不完全燃焼というか、今ひとつ視点が定まっていないような印象を受けたのですが、それは、ちょっと取材しただけでは人生全てを理解できるわけがない、ということの証明でもあるわけで。あとがきに依れば筆者もそれがよく分かっている様子なので、好感が持てました。

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